渋滞にはまるとスカスカになるクラッチを直す!
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Z33の弱点として、夏場などの暑い時期に渋滞にはまるとクラッチがスカスカになる現象があります。
これはドリフトをする時にも起こる現象らしく、解決するためにはクラッチフルード交換やクラッチマスター・クラッチレリーズのオーバーホール、クラッチラインへの断熱施工などが有効のようです。
以前はクラッチフルードの交換で症状が改善されていたけど、最近はフルードを交換しても直らなくなったので
クラッチマスターとレリーズのオーバーホールを行うことにしました。
私のZ33は2005年式で15万km走行していますが、結果的には車体下側にあるクラッチレリーズの状態が悪くなっていてクラッチがスカスカになっていたようでした。
クラッチレリーズはエンジンルーム内にあるクラッチマスターよりも熱の影響を受けやすいためか、状態が悪くなりやすいようです。
今回使ったもの(Z33 2002年7月~2006年12月 前期~中期用)
作業の流れ クラッチマスター編
今回はクラッチマスターとクラッチレリーズを同時に作業したので、それぞれのやり方を書いていきます。
まずはクラッチマスター側の作業を書いていきます。
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まずは、クラッチマスターのリザーブタンクにあるフルードをスポイト等で抜き取ります。
次に、マスターに繋がっている配管の10mmナットを少しだけ緩めます。
後に作業するマスターを取り付けている2つのナットを外してから配管のナットを緩めようとすると、マスターが動いてしまい緩め辛いので
先に緩めておいた方が楽です。
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配管のナットは通常のフレアナットレンチだと入り辛いのでソケットタイプにエクステンションバーを使用して緩めました。
クローフットレンチと呼ばれるものです。
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次に、室内側からマスターシリンダーのナット2つを外します。
この時、シートを外すと作業がしやすくなります。
シートを外すのはそこまで手間ではないので、外した方が早いと思います。
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ちなみに、Z33のバージョンSTの運転席シートは21kgでした。助手席シートは約20kgなので結構重量がありますね。
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ステアリング下に潜るような形でマスターに付いているピンとシャフトを外します。
ピンは工具でひっかけて外し、シャフトは手で抑えるようにして抜くことができました。
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シャフトはこんな形状になっているので、一方向に押すことで取り外すことができます。
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更に作業しやすくするために、ステアリング下のカバーを少し外します。
完全に取り外さなくても、画像の状態くらいまで押し下げることができればOKです。
この隙間から工具を入れてマスターシリンダーのナットを外すことができるようになります。
取り回しの良い工具を持っていればここを外さない状態でも作業できるかもしれないので、持っている工具と相談しながら作業してみてください。
私は更に、マスターのナットを外す時に邪魔になっていたVDC関係の銀色の箱をずらして作業しました。
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ステアリング下のカバーを外すと12mmのナットが2つ見えます。
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ここに、長さ90cmのエクステバーにフレキシブルソケットを組み合わせた工具を差し込み、緩めていきます。
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エクステバーの長さに関しては、50cmくらいあれば行けそう?ですね。
この時にナットをナメないように、しっかり工具がナットにかかっていることを確認してから緩めるようにします。
ナットをナメるとかなり大変です😅
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室内側からシャフトとナットを外せたら、エンジンルーム側から配管を外してマスターを取り外します。
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これが取り外したクラッチマスター。
マスターとレリーズのオーバーホールきっとは2つで3,000円くらいでした。
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マスターはクリップで固定されているので、クリップを取り外して内部を分解します。
樹脂部品とゴム部品で構成されていますが、クラッチフルードをこまめに交換していたおかげか思ったより劣化していませんでした。
ゴム部分にはラバーグリス、先端のロッドと当たる部分にはシリコングリスを塗って組み付けました。
新しい部品に交換し、マスターを手で動かしてみましたが交換前とあまり変わった感じはしませんでした。
あとは、元通り組み付けます。
クラッチ配管のフレアナット 1.6~1.7kg・m
マスターシリンダー取り付けナット 0.8~1.0kg・m
作業の流れ クラッチレリーズ編
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次はエンジン下側のクラッチレリーズを外していきます。
フレーム?メンバー部分がサビていますね・・・😭いつかサビを取ろう
クラッチレリーズはクラッチホースとレリーズを固定している2本のボルトを外せば取り外しができます。
フルードが漏れてくるので注意が必要です。
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取り外したレリーズを手で動かしてみるとスカスカした感触で、圧縮が漏れているような感じがありました。
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クラッチレリーズのピストンを外すために空気を送り込んでピストンを外しました。
割と軽い力で抜けたので、あの手この手で抜くことができると思います。
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クラッチレリーズのピストンは少し色がはげていました。
マニュアルによると、クラッチレリーズシリンダーの内面にラバールブリカントを塗り、ピストンカップ及びピストンにラバーグリスを塗るようです。
私は全体的にラバーグリスを塗っておきました。
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新しい部品を組みつけたレリーズシリンダーを手で押してみると、作業前よりしっかりとした手応えがあります。
今回はクラッチマスターよりもレリーズシリンダーの方が劣化が激しく、クラッチかスカスカになった原因はレリーズシリンダーにあったようです。
レリーズシリンダーの方が熱の影響を受けやすいため、劣化しやすいのかもしれません。
あとは元通り組み付けます。
クラッチホースのガスケット(銅ワッシャー)は交換します。外径15×内径10
クラッチホースの締め付けトルク 1.8~2.0kg・m
レリーズ固定ボルトの締め付けトルク 2.2~2.6kg・m
エア抜きして作業完了!
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エア抜きをして作業完了です!
クラッチラインのエア抜きは、以下のやり方で行いました。
レリーズシリンダーの8mmのエア抜きボルトを軽く緩めて、注射器や軽く凹ませたオイル差しなどでクラッチフルードを吸い込むような形でフルードを吸い込んでいきます。
この時にマスターのフルードを切らさないように注意します。
レリーズからフルードが出てくるようになったらエア抜きボルトを締めてクラッチペダルに踏みごたえが出るまでクラッチペダルを踏んだり戻したりを繰り返します。
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今回は1人で作業したため、上のように木の棒と板を使ってクラッチを踏んだ状態を作り、
この状態のままクラッチレリーズのエア抜きボルトを一瞬緩めてエアが出てきたらすぐに締め、クラッチペダルを何回かストロークした後に再び上の状態にしてエア抜きボルトを緩める・・・
面倒ですがこの作業を何回か繰り返してエア抜きを行いました。
ワンマンブリーダーや下から注射器でフルードを送り込むやり方も試しましたが、うまくいかなかったので結局上のやり方でエア抜きを行いました。
エア抜き後はクラッチの調子も良く、渋滞にはまってもクラッチのフィーリングが変わることが無くなりました!
今回は特にクラッチレリーズシリンダー側の劣化によってクラッチスカスカ現象が起こっていたようです。
参考になれば幸いです。
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