走行17万kmを超えてヘタッてきた燃料ポンプをニスモのポンプに交換

最近Zで走っていると信号待ちや一時停止の時に、運転席の後ろから普段聞き慣れない音が聞こえてきました。
音の発信源は、燃料ポンプのようでした。
燃料ポンプはもともと動作音がする部品ではありますが、いつもとはちょっと音が違うような気がしたので燃料ポンプの交換を考えることにしました。
走行距離も175,000キロになったので、燃料ポンプの寿命が近づいているのかもしれません。
また、ここ最近Zが遅いなぁと感じていたのですが、先人たちの燃料ポンプ交換レポートを見ると
へたった燃料ポンプを交換することで低速トルクが上がったなど、エンジンの調子が良くなる事例も多かったので
燃料ポンプを交換することで最近遅いと感じていたZがパワーを取り戻すことも期待できます。
こんな経緯があって燃料ポンプを交換することにしました。
今回はニスモから出ているZ33用の強化燃料ポンプに交換したのですが、この燃料ポンプを選んだ経緯や交換のやり方、
交換後のフィーリングなど燃料ポンプの交換を考えている人の参考になるようなページにしていきます。
また、作業の様子はYouTubeで紹介していますので気になる方はぜひそちらもご覧ください。
ニスモの燃料ポンプを購入した経緯
Z33で燃料ポンプを交換しようとする時、ポンプのモーター部分のみの部品は出ないので、
燃料ポンプAssyで交換することになります。
燃料ポンプAssyの値段はおよそ100,000円といったところで、結構高額な部品になります。
純正で燃料ポンプアッシーを買うと高額のため、社外品で燃料ポンプのモーター部のみを調達して交換することが多いようです。
しかし、社外品の燃料ポンプのモーターは2,000円程度から30,000円程度のものもあり、
また、燃料の吐出量も純正から大幅に強化されているものもあるなど、どれを選べば良いのか難しい状況でした。
ニスモのHP(ニスモの商品ページリンク)によると、フェアレディZ(Z33)純正燃料ポンプの吐出量は90L/hとのことですが、
社外燃料ポンプの中には255L/hなど、大幅に強化されたものもあります。
吐出量が強化されたことによる不具合はないか、またモーター自体の信頼性などを考えて今回はニスモの燃料ポンプを購入しました。
ニスモの燃料ポンプだとAssyで37,000円程度と、純正の燃料ポンプよりだいぶ安く交換できます。
ニスモの燃料ポンプの吐出量は90→165L/hに強化されており、ECUのセッティングが推奨されていますが、
ニスモのパーツということでそこまで過激ではなく、大幅にセッティングが外れることもないんじゃないかと考え購入しました。
また、イザとなればupREVというコンピュータチューンできる機材もあるため、いけるだろうという判断です😄
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燃料ポンプ交換に必要なもの
次に燃料ポンプを交換する際に必要な部品などを書いていきます。
僕と同じようにニスモの燃料ポンプに交換する人や、ポンプだけを交換する人にも参考になるように書いてきます。
燃料ポンプのパッキン 17342-01A00
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ニスモの燃料ポンプを購入すると燃料ポンプのパッキンは2つ付いてくるため購入は不要です。
燃料ポンプのモーター部分のみ交換する人はこちらのパッキンが必要になります。
燃料ポンプのみ取り外す人は1つあればいいですが、サブフューエルゲージ側にもパッキンがついているため、
そちらのパッキンも交換したいという方は2つ必要になります。
燃料ホースと燃料ポンプAssyをつなぐリテーナー 17532-79902

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燃料ポンプ上部のホースをつなぐ部分のクイックリテーナーです。
楽天や、割高になりますがアマゾンでも購入できるかも。
交換指定部品になっているのでできれば交換した方が良さそうです。
こちらはニスモの燃料ポンプを買っても付属しないため、別途購入が必要です(付けておいてほしい・・・( ‘-‘ )
必要数は1です。
部品番号が1番違いで色が白っぽい色のリテーナーもありますが、そちらだと内径が異なるのでZには使用できません。
上の画像のような半透明のリテーナーを使用します。
ちなみに上の画像の17532-79902の内径は約10mmでした。
その他の部品

こちらは交換が必要な部品ではないですが、サビが出ていたので燃料ポンプを固定している黒い金属製の蓋とネジも新品に交換しました。
燃料ポンプの上の黒いフタ 17341-40U00
これはポンプ側、サブフューエルゲージ側2箇所とも交換する場合は2つ必要で、ポンプ側のみの場合は1つでOKです。
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燃料ポンプの上の黒いフタをとめるネジ(使用数:片側につき6)01436-01821
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ネジは片側につき6本使用します。両側とも交換する場合は12本必要になります。
蓋やネジは交換指定部品になっていないので、再利用しても可です。
交換作業

燃料ポンプを交換する前にある程度ガソリンを減らしておきます。
写真の白い線より下の位置までガソリンを減らします。
白い線より上の位置までガソリンが入っていると燃料ポンプを取り外したときに燃料タンクからガソリンが溢れてしまいます。
そのため燃料が満タンの時は走行して白い線より減らすか、燃料を抜き取って白い線以下までガソリンを減らしてから作業します。
今回は赤いラインの位置で作業しました。ガソリン残量20Lちょっとかな?
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次に、バッテリー付近にあるヒューズボックスの中からヒューエルポンプのヒューズを外します。
その状態でエンジンをかけるとすぐにエンストします。
エンスト後、さらに2〜3回クランキングさせて燃圧を抜いていきます。
その後フューエルポンプのヒューズを戻して、バッテリーのマイナスターミナルを外して次の作業に移ります。

ガソリンタンクのキャップを外して燃圧を抜きます。
これで準備完了です。
静電気に注意して作業に移ります。
燃料ポンプは運転席の後ろ側にあります。
BOSE付きのZであればウーファーを外したところにあります。

まずは燃料ポンプの上にある蓋を取り外します。
蓋は樹脂製のロック部品で取り付けられています。
このロック部品はマイナスドライバーなどで右に回すことでロックを解除することができます。
初めはプラスドライバーでやろうとしましたが普通に舐めたので、5ミリ程度のマイナスドライバーを使ってロックを解除しました。
サイズの合うマイナスドライバーだとフィット感が良くて作業しやすかったです。
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運転席側には燃料ポンプがあり、助手席側にはサブフューエルゲージがセットされています。
今回は燃料ポンプ交換のため燃料ポンプ側を取り外しましたが、点検のためサブフューエルゲージ側も取り外して掃除しておきました。
燃料ポンプが付いているところは車内ではなく車外になるため、写真のように汚れている場合が多いと思います。
燃料ポンプを外す前にある程度掃除をしておきます。
燃料ポンプ付近の塗装はガソリンやパーツクリーナーがかかるとすぐに溶けてしまいます。
そのためパーツクリーナー等で掃除をせず、水で濡らしたウエスなどで掃除するといいと思います。
もし掃除前にガソリンタンク周りの塗装がはげているようだと、ガソリンが漏れている可能性があるので
その場合は燃料ポンプ側とサブフューエルゲージ側のパッキン両方を交換したほうがいいと思います。
燃料ポンプ上のカプラーを取り外し、燃料ホースも分離していきます。

燃料ホースを分離させるときは、半透明のクイックリテーナーをつまみながらホースを引っ張って外します。
あまり無理な力を入れないように、固着を解くような感じで分離させました。

燃圧を抜いておけばガソリンはほとんど漏れてきません。
一応水で軽く濡らしたウェスを敷き詰めておきました。
こぼれたガソリンが周囲につくと塗装がはげてしまうので、こぼれたガソリンは拭き取ります。

ホースを分離させることができたら、8ミリのボルトを外して上の黒い蓋を取り外します。

後は燃料タンクを引き抜くのですが、燃料タンク真ん中あたりにもう1本ホースがつながっているのでこのホースも外します。

このホースは、燃料ポンプ側の凸部分にはまっているような感じです。
軸用の握ると開くタイプのスナップリングプライヤーなどで、黒いホースが燃料ポンプの凸部分にはまっているところを広げながら外します。
ただし一般的なスナップリングプライヤーだと先端が細くて硬い材質でできているため、黒いホースに傷をつけがちです。
そのため、スナップリングプライヤーにこだわらず傷をつけにくい工具や手法で取り外してもいいと思います。

こんな感じでホースを分離することができます。
黒いホースを広げすぎるとホースが破損してしまう恐れがあるので、作業の際は気をつけたいポイントです。
決して無理な力をかけることなく、最小限の開き幅で取り外すように注意します。

ホースを分離させることができたら、燃料ポンプにくっついている燃料ゲージ用の浮きに注意しながら外していきます。
燃料ゲージ用の浮きがついている関係で燃料ポンプはまっすぐ上には引き抜けません。
写真のような感じで燃料ポンプを傾けながら引き抜く形になります。
燃料ポンプを取り外す時に燃料ポンプ内のガソリンが垂れてきますが、
ここで垂れてくるガソリンをガソリンタンクに戻し入れるのは難しいので、適当な容器で一旦ガソリンを受けてから戻したほうがいいと思います。

こんな感じの容器で受けて、出てきたガソリンをコップに移して家にあるディオ君(原付)に入れておきました。

取り外した燃料ポンプは外観も綺麗でフィルター部分の詰まりもほぼありませんでした。
新しい燃料ポンプを取り付ける
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燃料ポンプを取り付けていきます。
燃料ポンプのパッキンを新品に交換して、燃料ポンプ上側のあたりにある突起と燃料タンク部分の突起を合わせて取り付けます。

燃料ポンプ真ん中あたりのホースも確実に取り付けます。
取り付ける時はぐっと押し込めばokです。
燃料ポンプ上側の蓋をビスで取り付けたら、新しいリテーナーをセットして燃料ホースと燃料ポンプを接続します。

これで装着完了です。
カプラーを元に戻してテストを行います。
数回キーのオンオフを繰り返して熱圧を上げます。
燃料ポンプから音がしなくなったらエンジンをかけて少し回転数を上げ、燃料ポンプからガソリン漏れがないことを確認したら
燃料ポンプ上の蓋を取り付けて完成です。
取り付け後しばらくは燃料ポンプ付近からのガソリン漏れがないか確認するとより確実だと思います。
交換後のインプレッション

燃料ポンプ交換後のインプレッションです。
燃料ポンプを交換した後はこれまでよりも燃料ポンプの音がより聞こえるようになりました。
燃料ポンプの質量が強化されていることで燃料ポンプからの音も大きくなるようです。
といっても、そこまで気になるほどの音量ではありません。
走り出してみると、低速のパワーがだいぶ良くなったと思いました。
ここ最近遅くなっていたと感じたZの加速が以前のようなパワフルな感じに戻ったように思います。
アクセルを床まで踏み込んでみると、燃料ポンプからこれまでは聞こえてこなかった音も聞こえるようになりました。
燃費に関してはこれまでとさほど変わらず、良くも悪くもなっていない印象です。
今のところネガな部分は見えてこないですが、今後使い続けて分かったことがあれば追記していきます。
ひとまず調子がだいぶ良くなったので、今回のニスモ燃料ポンプへの交換は満足いくものとなりました😄
このページが何かのお役に立てば幸いです。
参考になったと言う方は、YouTubeにぜひグッドボタンをよろしくお願いしますd(^_^o)
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