広角レンズというジャンルがある。
それは普段人が見ている視界よりも広く見渡すことができ、一枚の写真に収めることができる。
そのため、広角レンズならではのアーティスティックな写真を撮ることも、
雄大な風景を余すことなく写すことも可能になるのだ。
私は昔、APS-C機のD5100を使っていた時にSIGMAの 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM というレンズを使用していて、
広角レンズの良さや、使い勝手は理解したつもりでいた。
しかしそのレンズはD600を購入する際に手放してしまったため、新たに広角レンズを購入する必要があった。
そこで私が購入したのが、Nikon純正の AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED である。
ネットのレビューなどを見ると、かなり評価の高いレンズであり、私もこのレンズで写真を撮ってみたいと思った。
とは言っても、必要に迫られて広角レンズを購入したところもある。
私は写真趣味が興じて、よく仲間たちの集合写真などを撮る機会があった。
しかし、私の持っていたレンズで一番広角寄りなレンズが50mmの単焦点だったため、
仲間たちをフレーム内に収めきれないこともよくあった。
そこで広角レンズを買おうと思ったのだ。それも、思い切っていいやつを買おう、と。
さて、このレンズを購入して手元に届き、カメラに装着してみるとなかなかの重さである。
レンズ単体重量は970g。約1kg。D600と合わせると、ストラップなんかも含めて2kg程度になる。
私の右手は常時・腱鞘炎気味なので、右手だけでこのレンズを付けたカメラを持つのが少し辛い程度に重い。
レンズは出目金のようで、しかも保護フィルターがつけられないため、扱いには気を使う。
「なんだかエライレンズを買ってしまったなぁ」
そんな思いでいた。
ここからは作例を紹介していく。
私の主な用途は、仲間たちの集合写真を撮ることであったが、肖像権の兼ね合いもあるので
私がこのレンズを持ち出して撮った日常の写真を載せていく。
このレンズを付けていると、建物が撮りたくなる。
それは何故かというと、やはり広角域の守備範囲が広いためである。
14-24mmという距離をカバーしているため、大きな建造物でも写しやすい。
というより、小さなものを写そうとすると、小さく写りすぎて何を訴えようとしているのかよく分からない写真になるため、
大きなものを写した方が絵になりやすいのかもしれない。
こんな写真は、やはり広角ならではだろう。
しかし、構図なんかもばっちり決めてやらないと、どうにも今ひとつである。
レンズが良いために写りはいいものの、結局レンズの性能がいいだけで、写真の腕は良くないという現実を突きつけられる。
良いレンズ(高いレンズ)を買えば良い写真が撮れる訳ではないのだ。
この写真もそうだ。
写りはいいなぁ!と私は思うのだが、
場所があまり良くないので、「ごくごく普通の街を良い画質で写した写真」にしかならない。
このレンズの魅力を引き出すためには、それなりに絵になる場所に自らが足を運ばなければならない。
それはどんなレンズにも言えると思うが、
広角レンズだけに、広角レンズに写る風景全てが美しくないと… …、などと考えてしまう。
難しく考えてしまうが、広範囲を写せるので日常での使い勝手は良い。
カメラ込みで2kgあるのを除けばだ。
しかし、記録的ではなく芸術的な写真を撮ろうとすると一気に難しくなる。
こんなスナップ写真ならば、35mmくらいの画角がいいかもしれない。
ここで思うのは、自分には広角レンズを使いこなす腕がないのだなということ。
だけれど、こんなシチュエーションでは14-24で撮りたい。
この写真は14mmの焦点距離で撮影している。
広角でしか撮れない世界だ。
しかし、この焦点距離で人物撮影をするとフレームの端の方が歪んで写ってしまうので、私は14mmの焦点距離を人物撮影ではあまり用いない。
横浜のみなとみらい。
広角は目の前の景色を存分に切り取ることができる!
近くを撮ってもなんだかアジが出る。
色々と撮ってみたものの、自分にはまだ広角レンズを使いこなせる腕はないと分かった。
結局、このレンズは旅行の資金を捻出するために売却してしまった。
しかし、レンズ自体はとても気に入っていた。
私がまた広角レンズを買おうと思った時に、SIGMAから新しい広角レンズが出ない限りはこのレンズを再び購入するだろう。
今度広角レンズを手にした時には、満足のいく写真が撮れるように腕を磨いておこう。
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