Z33の効かないサイドブレーキを強化
フェアレディZ33のサイドブレーキはあまり効かないことで有名なのですが、
今回はプロジェクトμの強化サイドブレーキシューに交換し、サイドブレーキを今よりも効くにしてやります。
このページでは、フェアレディZ33のサイドブレーキ交換のやり方を詳しく説明していきます。
また、YouTubeにも動画で交換方法をアップしていますので、Z33のサイドブレーキシュー交換の方法について知りたい方は、動画もぜひご覧ください。
今回取り付けるプロジェクトμのサイドブレーキシュー
プロジェクトμ D1 spec INNER SHOE(公式サイトリンク)
ブレーキローターとサイドブレーキシュー交換の動画
サイドブレーキシュー交換方法
サイドブレーキシューを交換するためには、リアキャリパーとブレーキローターを取り外す必要があります。
ブレンボキャリパー装着車の場合だと19ミリのボルト2本で止まっているため、19ミリのボルト2本を外せばキャリパーを外すことができます。
その次にブレーキローターを取り外します。サイドブレーキを下ろしている事を確認し、手でハブが動くことを確認してからブレーキローターを取り外しています。
しかしこのブレーキローターが固着していてなかなか外れない場合があります。
僕はハブセンターやハブボルトの隙間からラスペネを吹きまくったのち、バールでどついて取り外しました。
ディスクローターを再利用する場合はブレーキローターに傷を付けないように、また、歪み等を出さないように工夫して取り外してやります。
僕の場合は、ラスペネが活躍してくれたみたいでしっかりとサビに浸透してくれていました。
サイドブレーキシューを取り外す
ブレーキローターを外したら、サイドブレーキシューが見えます。
サイドブレーキシューを初めて分解する際は、組み付け時に元通りに戻せるように分解前にたくさん写真や動画を撮っておくことが大事です。
もし写真を撮り忘れた場合は、このページやこのページに記載されている動画を参考にしてください。
サイドブレーキシューの取り外し方はいくつかの方法がありますが、
ここでは僕が1番やりやすいと思った取り外し方を書いていきます。
まずは上のバネを取り外します。
この時スプリングフック等の工具は入らないので、ラジオペンチなどでバネをつまんで取り外しました
ペンチの根元の部分をハブに引っ掛けるようにしてテコの原理を使いながら羽根を取り外しました。
そこまで強力なバネではないので、しっかりとバネを掴むことができる品質の良いラジオペンチがあれば簡単に取り外しできます。
また、 スプリングで抑えられているアジャスターは短い方と長い方があり、取り付け時に向きを間違えないよう注意します。
向きを左右で間違えてしまうと、サイドブレーキアジャスターでサイドブレーキの効きを調整する際に、
一方は下にアジャスターを回すとサイドブレーキの効きが弱まり、反対側は下にアジャスターを回すとサイドブレーキの効きが強まるという風に、
調整が難しくなってしまうためアジャスターの向きには注意が必要です。
下側のバネを取り外す
下側のバネも同様の手順で取り外します。
こちらもバネの力は強くないため、しっかりとバネを掴むことができたら取り外しができます。
サイドのピンを取り外す
上と下の羽根を取り外すことができたら、両サイドにあるピンを外します。
マイナスネジのようになっていますが、実際にはただのピンなのでマイナスドライバーで押し込みながら縦に回してやると取り外しできます。
取り外したピンはこのように、先端が矢印のような形状になっています。
この品は錆びてもろくなっている可能性もあるため、無理にこじって外さないように注意が必要です。
上下のバネとサイドのピンを2つ外せばサイドブレーキシューを取り外すことができます。
ちなみに、15万km使った純正サイドブレーキシューの残り残量は約3mmで、ほとんど減っていませんでした。
新しく取り付けるプロジェクトμのサイドシューはほとんど使っていない中古品ですが、残量は同じく3mm程度でした。
シュー部分の当たり幅はどちらも2cmで、長さも17.3cmくらいと同じくらいでした。
バックプレートの当たり面にグリスを塗る
バックプレートとサイドブレーキシューの金属部分は直接擦れあうため、金属同士が擦れる部分にグリスを塗ります。
グリスを塗らない場合、サイドブレーキを効かせながら車が動いている状態の時にキーと擦れあう音がする場合があります。
グリスはドラムブレーキのバックプレートに使えるものや、パッドグリスでも使えると思います。
熱に強いグリスが適しています。
*シューの部分にはグリスを塗ってはいけません(すべっちゃう)
ニチモリ N-140 DB-200 パッドグリース 60g グリス ディスクパッド ディスクパッドグリス パッドグリス 鳴...
今回はニチモリのグリスを使いました。
金属部分が当たる部分に薄く広く塗り、サイドブレーキシュー取り付け後にはみ出ている不要なグリスは拭き取りました。
また、アジャスターやサイドピンにも軽くグリスを塗っておきました。
後は元通り組み付け
後は逆の手順で取り付けます。
少しバネを取り付けるのが難しいかもしれませんが、焦らずにじっくりと作業します。
また、サイドブレーキシューの位置極めが難しい場合があるので注意が必要です。
特に下側が正しい位置に収まらないことがあるので注意してください。
うまくはまっていると、左右のシューが均等に収まります。
しっかりと脱脂して組み付け
ブレーキローターを取り付ける前に、しっかりと脱脂します。
ブレーキシューのシューの部分と、ブレーキローター側の当たり面、ディスク面をしっかり脱脂します。
この作業をせずにもしサイドシューやローターの当たり面に油分が付いていると、せっかくサイドブレーキシューを交換したのに効かない!
という事態になってしまうため、しっかりと脱脂しておきます。
サイドブレーキの効き調整
サイドブレーキの組み付けが完了したらブレーキローターを元に戻し、サイドブレーキの効き調整をします。
ブレーキローターのサイドブレーキ調整用穴にマイナスドライバーを突っ込み、アジャスターを調整してやることでサイドブレーキの色を調整します。
アジャスターを上に回していくとサイドブレーキの効きが弱くなります。
上に回してサイドブレーキの効きを弱くした状態から、少しずつアジャスターを下に回しサイドブレーキの効きを強くしてディスクローターが回らなくなるところまでサイドブレーキを強くしていきます。
僕の場合は回らなくなった状態から3〜4ノッチほどサイドブレーキの効きを弱めました。
この時、ディスクローターが動くことを確認します。
反対側も同様の作業をして、左右のサイドブレーキの効きが同じ位にしてやります。
次に室内側からサイドブレーキの引きしろを調整します。
室内のサイドブレーキ調整機構は前期型だと灰皿付近のサービスホールから、中・後期型だとシフトの後ろの小物入れのコインケースを外したところにあります。
そこに10mmのディープソケットやT字レンチなどでナットを回すことでサイドブレーキの引きしろ調整ができます。
右に回すことで引きしろが小さくなっていき、逆に回すと引きしろが大きくなります。
サイドブレーキを引き摺らないように、サイドブレーキを下ろした状態から3~4ノッチ引いたところで効き始めるように調整しました。
サイドブレーキを下ろした時に左右のリアハブがフリーになっていてサイドブレーキの引きずりがないことと、
サイドブレーキを上げたり下げたりしながら、左右のリアハブが同じタイミングで止まったり動いたりするのを確認できたらサイドブレーキの効き調整完了です。
組み付け完了!
これにて、作業完了!
坂でもサイドブレーキが効きやすくなりました。
バックプレートにグリスを塗ったことで、サイドブレーキをかけながら若干車が下がっているような状態の時でもキーと言う音はせず、快適なサイドブレーキになっています。
これでサイドブレーキの安心感も増えたので、今回は良いメンテナンスというか、良いカスタムになったかな?と思います。
今回使用したもの
ニチモリ N-140 DB-200 パッドグリース 60g グリス ディスクパッド ディスクパッドグリス パッドグリス 鳴...
コメントを残す