17万km使って一度も交換していないオルタネーターを交換する

今回は170,000キロ走行して一度も交換していないフェアレディZ33の純正オルタネーターを、リビルトオルタネーターに交換していきます。
オルタネーター交換の手順や、気をつけるポイントについて書いていきます。
また、今回の作業は動画でも紹介していますので、気になる方はYouTube動画もご覧ください。
今回仕入れてきたオルタネーター

今回仕入れてきたオルタネーターは、走行140,000キロの車両から取り外されたものです。
走行140,000キロのオルタネーターと聞くと、「もう使えないのでは?」と思われるかもしれませんが、実はこれはリビルト品になっているためそれほど使用されていないと判断し購入しました。
純正新品のオルタネーターは約17万円ほどするため、最初は中古のオルタネーターを購入しそれをリビルトに出すつもりでしたが、
ちょうど良さそうなリビルト品が出品されていたので、今回はこちらを購入することにしました。
使えるかどうかは未知数ですが、実験も兼ねて交換していきます。
今回の作業はフェアレディZ33の中期型をベースにしています。VQ35DEエンジンの前期型・中期型は大体同じ作業になると思いますが、後期型のVQ35HRエンジンなどは構造が少し異なるため、参考にならない部分もあるかもしれません。ご了承ください。
オルタネーターを交換するにあたって、いくつかの部品を取り外す必要があります。
一番作業の邪魔になるのは、ラジエーターの後ろにある「ラジエーターファンシュラウド」という部品です。これを外すには、エアクリーナーボックスや冷却水のリザーブタンクなども取り外す必要があります。
オルタネーター交換には、意外と多くの部品を取り外す必要があるのです。
※ラジエーターファンシュラウドの取り外しについては、こちらの記事を参考にしてください。
ラジエターファンシュラウドを外すと作業がやりやすい
ラジエーターファンシュラウドを外すと、ようやくオルタネーターが見えてきます。
取り外すには、さらにオルタネーターやパワステポンプを駆動しているベルトも取り外します。
ベルトを外すには、まずロックナットを緩め、その後に下側にあるアジャストボルトを緩めることでベルトの張りを緩め、取り外すことができます。
新旧のベルトを比較してみました。
古いベルトは7年間、走行距離で100,000キロ使ったものですが、ヒビが見られたので今回交換することにしました。
ベルトを外せたら、いよいよオルタネーター本体の取り外しです。
まずは下側のブラケットにある12ミリのボルトを2本外します。
下側ブラケットの12mmボルトの締め付けトルクは(2.5~3.2kg・m)です。
その後、上側の14ミリの長いボルトを取り外します。ここはかなり強いトルク(6.1~7.0kg・m)で締まっているので、ボルトの頭をなめないように注意が必要です。
インパクトレンチなどの電動工具を使うのがオススメです。
※インパクトレンチについては、こちらの記事を参考にしてください。
ブラケットと裏側の取り付けボルトを外したら、エンジン下部にある配線を取り外していきます。
配線はカプラーが1つと、バッテリーターミナルのような端子が1つ。ナットで止まっているので、それも外します。
また、オルタネーター本体に配線のステーが固定されているので、それも外してください。
さらに、油圧系のカプラー(たぶん)が作業の邪魔になるのでそれも取り外します。
オルタネーターは下から取り外します。スタビライザーなどを外す必要はありません。
オルタネーターはエンジンの隙間に挟まっている形なので、ある程度力をかけないと外れてこないことがありますが、きちんとボルトをすべて外していれば取り出せます。
根気よく作業しましょう。
170,000キロ使った古いオルタネーターと、新しく取り付けるリビルトオルタネーターを比較してみました。
外観のきれいさはもちろん、プーリーを回したときのベアリング音も明らかに違うのがわかりました。
古い方は175,000キロほど使っていましたが、充電系統に問題はなく、バッテリー警告灯が点灯したこともありませんでした。
まだ使用可能ではありますが、さすがにベアリングには劣化が見られたようです。
フェアレディZ33をはじめ、VQ35DEエンジンに搭載されているオルタネーターは、走行距離が150,000キロを超えると故障例が増え、200,000キロ前後でのトラブルが多くなるようです。
そのため、今回は予防整備の一環として交換しました。
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交換前のバッテリー電圧は、だいたい14ボルト程度。
たまに12〜14ボルトの間で針が動くこともありましたが、概ね安定していました。
取り付けは逆の手順で行います。
固定の際は、エンジンにうまくはめ込むのが少し難しいですが、時間をかけて慎重に行えば問題ありません。
オルタネーターが所定の位置にしっかり収まったら、上側の長いボルトも無理なく取り付けられるはずです。
あとは、カプラーや端子、ラジエーターファンモーターの配線の再接続、冷却水の補充など、忘れずに確認しましょう。
ベルト類の張り調整についてはこちらの記事を参考にしてください。
こうしてオルタネーターを交換しました。
ついでにヒューズも新品に交換し、電気系統のリフレッシュが完了しました。
これでまた気持ちよく走れると思います( ‘-‘ )
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