フェアレディZ33にピボットの水温計を取り付け!

Z33には純正水温計が装着されているものの、水温計の針はあまり動かず変動しないタイプ。
これは、一説によると敏感に水温計の針が動きすぎると一部のユーザーから水温計の針の動きがおかしいと
クレームが入るのを防ぐために、あえて水温計の針の動きを鈍くしているのだとか。
真偽はさておき、純正の水温計があまり動きのないものだというのは確かです。
私はこれまでにラジエターファンの故障やラジエターの故障でオーバーヒート気味になったことや
実際にオーバーヒートしてしまい、レッカーを呼んだことがあります。
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とにかく純正の水温計というのは水温が上がってきても中々針が動かず、
針が標準の水温からオーバーヒートした時に初めて針が動き、オーバーヒートを知らせてくれる感じなので
オーバーヒートの予兆がつかめず、機能的には水温が異常に高くなった時に点灯する水温警告灯とあまり変わらないものなのです。
そこで後付けの水温計を取り付けてより詳細に水温を把握できるようにして
ラジエターやラジエターファン、サーモスタットなどの水回りの部品に異常が起きた時にすぐ気づけるようにしていきます。
後付けの水温計はDefiやオートゲージなど各社から出ていますが、今回は渋いデザインに惹かれてPivotの水温計を取り付けることにしました。
Pivotの水温計にはいくつか種類があり、今回選択した60φのものや一回り小径の52φのものもあります。
また、電源取り出しは一般的な配線を接続するタイプと、OBD2ポートから取り出す簡単なモデルも用意されています。
今回は一般的な配線を接続するモデルを選択しました。
取り付けに使用した物

それでは取り付けていきます。
Pivotのメーターは黒い箱に入っていました。
箱からしてシブイ感じが漂っています。
今回はOBD2ポートからではなく通常の配線接続のため、以下のものを使用して作業しました。
- 電工ペンチ
- 配線コード
- シールテープ
- 配線保護チューブ(3φ、5φ)
- ギボシ端子セット
- ヒューズ電源
- 4極カプラー端子
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色んな物を使用するので、電工ペンチやギボシ端子を使う電子工作をした経験がない方には少し難しく感じるかもしれません。
実際に取り付けていく

水温計本体はこんな感じ。60φモデルで手に持った感じはそこまで大きく見えないのですが、
車内に付けた時は結構存在感のある大きさです。

配線はこんな感じ。
赤と黄色の線は被覆を剥いていますが、これは動作点検のために被覆を剥いたもので、
新品時はこの状態にはなっていません。
常時電源用の配線とイグニッション用の配線、あとはアース端子があるのでこれらを接続する作業が必要です。
水温センサーにシールテープを巻く(巻き方に指定あり)

水温センサーには漏れ防止のためにシールテープを巻きます。
シールテープを巻く時は巻く方向やネジ山の最初からは巻かないなど、決まりがあるので間違えないようにします。
⬇️シールテープの巻き方の例
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純正ラジエターに水温センサーを取り付ける場合は、ラジエターアッパーホースを切ってアダプタを割り込ませ、
そこに水温センサーを取り付けるのが一般的ですが、私のZはラジエターがオーバーヒートしてパンクした時に
社外のアルミラジエター(ブリッツ製)に交換してあるため、水温センサー用のポートがあらかじめ用意されています。
今回はそちらのポートを利用して水温センサーを取り付けました。
アルミ製のラジエターなので水温センサーをあまり強く締め付けすぎないように注意しました。
締め付け後はセンサーにマジックでペイントして、時々水漏れや水温センサーの緩みがないかチェックします。
エンジンルームから車内への配線の取り回し

その後、車内から水温センサーがあるエンジンルームまで配線を通します。
Z33にはいくつか車内〜エンジンルームへ配線を通せる箇所があるのですが、今回は右フロントフェンダーを外したところにある、
ボンネットを開けるワイヤーが通る穴に水温センサーの配線を通していきます。

フェンダーのカバーは樹脂クリップで止まっているのでクリップを外します。
クリップを新しくしたい時はこちらのクリップが使えます。
上の画像でゴムのグロメットがあるところが車内から車外への通り道になっています。

水が入らないようにするためのゴム製グロメットを外すとこれだけスペースがあります。
ここ水温センサーの配線を通します。

裏側(車内側)から見るとここに繋がっています。
運転席の足元のヒューズボックスあたりです。
ここから水温センサーを通していきます。

今回は配線を通す前に配線チューブで配線をまとめておきました。
車内から水温センサーまでの2本の配線は3φの配線チューブでまとめました。
配線の保護に役立ちます。

ゴム製グロメットに水温センサーの配線が入らなかったので、入る大きさになるまで
グロメットに切れ込みを入れて通しました。

その後、ボンネットオープン用のワイヤーが通るクランプがあるので
そこに水温センサーの配線も通していきます。
ここは余裕があり作業しやすかったです。

そして右ヘッドライトあたりから水温センサー付近に配線を出して水温センサーのギボシ端子と接続します。
これで水温センサー取り付けと車内への配線引き込みが完了しました。
あとは車内でメーター電源の接続を行います。
メーター配線を接続していく

メーターの配線はこのようになっています。
常に電気が流れている常時電源と、キーをイグニッションの位置にした時に電気が流れるイグニッション電源、
あとは車の金属部分にアースを接続します。

今回は車内のアクセルペダル右にあるヒューズボックスからヒューズ電源を使って電源取り出しをしました。
ヒューズの各項目の上にIGNやB、ST、ACCと書いていますが、
Bが常時電源、IGNがイグニッションになります。
ヒューズ電源を使用する際は使用頻度の少ない、影響の少なそうなところから取ると良いです。
また、空欄になっている箇所も電気が流れていることがあります。
検電テスターを使うと判別ができます。
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キーオフ時に電気が流れれば常時電源、ACCにした時に電気が流れればACC、イグニッションにした時に電気が流れればイグニッション電源ということが分かります。

ヒューズ電源を取り付けただけでは配線が短いので、配線コードをギボシなどで延長し、
延長した先で4極のカプラーを取り付けました。
ギボシ端子の圧着の仕方はこちらが参考になります。
4極カプラーのうち2極しか使わないのですが、残りの空いた2極は今後取り付け予定の油温計に残しておきます😄
カプラーの取り付けは難しそうですが、実際はコードにギボシ端子を圧着してカプラーにカチッと音が鳴るまで差し込むだけなので、
配線コードのギボシ端子圧着作業ができれば簡単に取り付けができます。
アースに関しては車の金属部分であれば良いので本来オーディオデッキを固定しているステーの金属部分に共締めしておきました。

メーターは3連メーターの横に設置しました。配線は3連メーターのパネルの一部をカットしてそこを通しました。
3連メーターはコンロなどで熱したカッターナイフなどで切ることができます。
パネルを切らない場合はメーター横を通してOKです。
取り付け完了!

取り付け完了!
メーターが動作しない場合は配線を見直します。
ヒューズ電源を使用した際は無理な力が加わると電源取り出しコードが取れて電気が通らなくなってしまうこともあるので、
注意が必要です。
実際にメーターを取り付けると60φメーターは存在感があります。
Z33の3連メーターと大きさを合わせるなら52φの方が馴染むかもしれません。
![]() 60φ |
![]() 52φ |
今回60φモデルを選んだ理由は、Pivotのメーターは60φと52φモデルで水温計の表示が異なっていて、
個人的には60φモデルの表示の方が好みだったためです。
52φモデルは油温計と同時装着した際の視認性も考慮されており、油温計と同じスケールを使用しています。
そのため、水温計では必要のない150℃まで表示されています。
そこで今回は60φモデルにしました。
このあたりは好みもありますね。
Z33の水温は80~100℃くらいを推移している

Zに水温計を取り付けて意気揚々と走り出しました。
純正の水温計と見比べてみると、純正の水温計は30℃くらいから針が動き出し、
50℃程度で真ん中より下くらいになってそこから100℃近くまで水温計の動きはありませんでした。
社外の水温計は50℃くらいまでは緩やかな上昇をし、そこからしばらく水温上昇はありませんが
ある程度暖気が進むと一気に水温が上がって80℃くらいになります。
これはサーモスタットが開き初めてエンジン内部のみを循環していた冷却水がラジエターなどの冷却経路に流れ込んだためだと思います。
純正の水温計だとサーモスタットが故障した時も水温計の動きだけでは故障の判別ができませんが、
社外の水温計を付けるとサーモスタットの故障が分かりやすくなります。
例えば暖気に時間がかかったり水温が70℃や60℃以下になるのであればサーモスタットが開きっぱなしになっているなど。
Zは郊外をノンストップで流していると水温78~80℃くらい(サーモスタットが開く温度あたり)で安定していますが、
街中でアイドリング状態が続くとすぐに98℃くらいまで上がりファンが回り出します。
この時、エアコンをかけているとファンが常時回っているので98℃まで上昇せず、80~85℃あたりで安定します。
エアコンをかけていない時は98℃くらいでラジエターファンが作動し、すぐに90℃くらいまで水温が下がります。
この時の水温の下がり方が遅い、中々水温が下がらない時はラジエターファン2つのうち1つが壊れている、
または壊れかけているなどの異常を知ることができます。
その後も渋滞に巻き込まれるなどすると油温が上昇して水温が油温に引っ張られるためか、
水温が90℃以上と高めで推移していきます。
このように、社外水温計を付けることでエンジン・冷却形の動きが手に取るように分かるようになりました。
社外の水温計はエンジンの状態を把握するのに非常に役立ちます。
見た目だけはなく機能的なカスタムになりましたd(^_^o)
夜に反射するのでバイザーを付けました。

夜に走るとメーターの光がフロントガラスに反射するのでバイザーを付けました。
Pivotから出ていなかったのでDefiのものです。
今回は60φのメーターを取り付けたのでバイザーも60φのものです。

これで反射はなくなってばっちりです!
今回のYouTube
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