Z33 静音化Part.1 リア周りの静音化

 

Zの静音化に取り組むことにした

今回は、Zの静音化に取り組みます。

作業を始める前に、静音化について説明していきます。

静音化とは

静音化とは、主に走行中の車の音を静かにしてやることです。

ロードノイズや風切り音、エンジン音などの音を抑えてやることで

乗員の疲労を軽減することに役立ちます。

静音化は

 

・制振

・吸音

・遮音

 

の3つによって静音化の効果を高めることができます。

どれも車を静かにするには大事な事です。

 

静音化のメリット

静音化をすると、単に車が静かになるだけはなく、

他にも副次的なメリットがあります。

まず制振作業を行うと、車が静かになるだけではなく、走行時の振動も抑えられます。

 

車の快適性を表す指標として、

NVH(Noise, Vibration, Harshness)

がありますが、制振作業を行う事で振動も軽減されるため、

車の快適性は向上します。

 

次に吸音材を施工すると、車の断熱効果が高まります。

例えば、自動車メーカーが車の内張に使っているシンサレートという素材は、

防音効果を持っていますが、併せて断熱効果も持っています。

シンサレートという素材は布団にも使われている化学繊維なのです。

このように、吸音材には吸音と同時に断熱効果を持っている素材が多いので

吸音材を追加施工すると静かになると同時に、暑さ・寒さを和らげたりする効果もあります。

例としては、エンジンの熱が伝わりにくくなったり、

エアコンの効きが良くなったりするなどです。

 

静音化のデメリット

反対に、静音化にはデメリットも存在します。

それは、まず第一にコストがかかることです。

材料費はもちろん、自分で作業する場合は作業する時間もかかります。

次に、静音化をすればするほど車重が重くなるということです。

これは、静音化する度合いにもよりますが、

効果を体感できるくらいに静音化をしようとすると、10kg~30kg程度重くなってしまいます。

これは、サーキットでレースに出ている方や、

サーキットでタイム更新を狙う人には大きな重量増となります。

そのため、サーキットメインの人には向きません。

しかし、公道メインで時々サーキットで楽しむ人や、

公道しか走らない人であれば、

静音化によって静かになるというメリットは大きいんじゃないかと思います。

何故静音化をしようと思ったのか

次に、静音化をしようと思った動機について書いていきます。

Zに乗って2年半ほど経ちましたが、

Zという車は、3,500ccの排気量があるため

エンジンのトルクがあり、高速道路のクルージングは得意な車だと感じています。

空気抵抗の少ないボディ形状のため、速度を上げたり横風があるような状況でも車体は安定しています。

100km/hで走ってもエンジン回転数はさほど上がりませんし、走っていて楽です。

 

しかし、走行時のロードノイズが大きいなと感じています。

Zから他の車に乗り換えると、たいてい

「Zより静かだな」

と思ってしまいます😅

そう、Zは決して静かな車ではありません。

 

納車当初はかなり年数の経ったタイヤがついていたこともあり、

どこか壊れているんじゃないかと思ったほどうるさかったです。(マフラーなどはノーマルです)

しかし、タイヤを新しいものに交換すると幾分静かになったのでそのままずっと乗っていました。

静音化については特に考えたこともありませんでしたし、

何より車が重くなるような改造はあまり好きではないのでやろうとも思っていませんでした。

しかし、ある出来事があってZを静かにしたいなぁと思うようになりました。

 

静音化をしようと思ったある日のドライブ

それは、Zで岡山から東京まで行った時のことです。

その時は連れと高速道路で行きました。

1日で800km程度走ったため、結構疲れるドライブでした。

そこではっきり感じたのは、Zはうるさいということでした。

そう、高速道路で走るとロードノイズが大きく車内に響いてしまい、

速度を上げれば上げるほど助手席の人との会話が成り立たなくなるのです。

オーディオの音も上がりがちとなり、距離を走るごとに耳が疲れてきます。

それ以来、もう一度Zで東京に行くのはためらいが出るようになりました。

何故なら、うるさくて疲れるためです。

車で行くのは楽しいのですが、次に行く時は新幹線か飛行機で行こうかな・・・、と思うようになりました。

 

また、普段乗る分にも、静かな方がいいかな?と思うようになってきました。

時々友人・知人の車に乗せてもらうと、とても静かで快適なのです。

Zもこんな風にしたいなぁと、思うようになったのです。

 

という訳で、車重が重くなるのは嫌なのですが、

快適性をとってZの静音化をすることにしました。

そもそも、何故Zはうるさいのか?

Zは決して静かな車ではありません。

それは何故なのか、自分なりに考えてみました。

 

まずは、タイヤの問題が大きいと思います。

スポーツカーなのでタイヤの設置面積が多く、タイヤ自体も静粛性よりスポーツ走行時の特性を考慮されたものが装着されています。

タイヤはロードノイズの発生源で非常に重要なものですから、

静粛性はタイヤの時点で他の静かな車、あるいは普通の車に劣ってしまいます。

 

次に、ボディ形状も影響があると思います。

Zはハッチバックという、荷室と人が乗るスペースが隔てられていない構造になっています。

セダンタイプだと車両後方にトランクが備わっており、

人が乗るスペースと荷室が分けられています。

セダンタイプの構造では、リアタイヤのホイールハウスから発生する音が隔壁によって

防音、防振されますが、

ハッチバックの構造だとリアタイヤのホイールハウスから発生する音が車内に響いてしまいます。

ハッチバックの車でも後席がある車の場合、後席自体が防音、防振の役割を担うので少しはましですが、

Zは後席のない2シーターのため、後席のような静音化に役立つものがありません。

しいて言うなら、トランクにあるスペアタイヤがトランクフロアの防振の役割を果たしています。

 

しかし、Zのように2シーターのハッチバックでも静かな車はあるかと思います。

そんな車とZの違うところは、

Zは車の静音にそれほどコストがかけられていない、という事だと思います。

Zの内張を外してみると、最低限の吸音材が配されているといった印象で、

静音に関する施工はさほど多くない印象を受けました。

2002年のZ33発売当初は、ベースグレードで300万円という価格で売り出され、

車格の割には値段が抑えられていたそうです。

Z33はアルミボンネットや、足回りにもアルミが多く使われており、

カーボンプロペラシャフトを採用するなど、走りの部分にはコストがかけられていますが、

静音の面に関してはそれほどコストをかけられなかったのではないかと思います。

 

しかしまぁ、静音化は後からでもできますし、

静音にお金をかけるよりは走りの部分にお金をかけて設計してくれた方が、

私としては嬉しいですけどね!笑

リア周りの静音化作業

ここから実際の作業に移っていきます。

これはリアホイールハウス後方側の写真です。

前方側には純正で制振材が貼り付けられていますが、後方側にはついていません。

しかし、Z33の380RSというモデルだと、リアホイールハウス後方にも純正状態で制振材が取り付けられているようです。

モデルによって違うのでしょうか??

メーカー純正で制振材を貼り付けている場所ということもあり、ここに制振材を施工しました。

オトナシートというアスファルト系制振材を張り込み、

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その上からエプトシーラーという防音材を張り込みました。

見た目はそれほど、悪くない。

側面のパネルにはレジェトレックスを貼って制振施工しました。

静音化にあたって参考にしたこと

あれこれと制振材を貼ったりしていますが、それが実際に静音に寄与しているかどうかは分かりません。

もしかしたら、ほとんど意味がなくてただ車を重くしているだけ・・・!!

という箇所もありそうです。

このあたり、自動車メーカーはコンピュータを駆使して解析し、

効果の認められる場所に必要最低限の材料を使っているはずです。

・・・と言うことは、高級車の静音施工を参考にするのも良いかもしれませんね。

素人がむやみやたらと作業するよりは、確実な作業となりそうです。

そこで、YouTubeで車の製造に関する動画を見て参考にしました。

例えばこちら。

車種はアストンマーチンですが、12:38~あたりで、静音に関係する材料を取り付けています。

結構分厚い吸音材が使われているんだな、という印象を持ちました。

後はネットで高級車の静音対策はどんな事が施されているのか、

なども調べたりもしました。

トランクの制振

トランクの制振を行います。

本来はここにスペアタイヤが収まっていますが、僕は軽量化のために下ろしているのでありません。

スペアタイヤを積んでいると、スペアタイヤ自体がトランクフロアの制振をしてくれるのですが、

スペアタイヤを下ろすとトランクフロアが共振してしまいます。

そのため、ほぼ全面にオトナシートを貼り付けました。

オトナシートは施工はやりやすいのですが、アスファルト系の材料なので、

その名の通りアスファルトのにおいがしますね・・・。

においは段々薄れるものの、最初の頃はだいぶ臭いなぁと感じました😅

 

リアハッチ受けのパネル付近もペナペナなので制振材をよく貼り付けておきました。

後は、内張とトランクマットを戻して完成です。

 

エーモンのドアモールをドア内側と、リアハッチに取り付けました。

効果の方は・・・、イマイチ分かりません😅

リア周りの静音化を終えて、秋の紅葉ドライブにでかけました。

効果は上々です。

コンパクトカー(例えばフィットやスイフト、アクアなど)と比較すると、

それらよりちょっとうるさいレベルになりました。

まだまだ普通?の車の静粛性に届いていないと思いますが、

静かになったことは体感できました。

 

私の場合は、エンジン音やマフラー音は静音しなくてもよく、

ロードノイズと振動を抑えたいと思っています。

次はフロアの静音化に着手する予定ですが、

作業の目標としては、あまり重量増にならないように、

それでいてしっかりと静音化の効果を体感できるようにやっていきたいと思います。

どこまでやってどこまでやらないか、

それが車を重くしすぎることなく静音化するために

大事な事だと感じました。








 



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